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粉体材料の電気特性を多角的に分析できる
荷重60kN時、最大764MPa※の高プレス圧で、
圧粉しながら「インピーダンス」と「厚み」を同時に測定
※電極径φ10
HIOKIの粉体インピーダンス測定システムは、粉体材料の電気特性を効率的に測定・分析ができるシステムです。
これまで粉体測定に必要だった煩わしい作業を省きつつ、多角的な分析を可能にします。
電池の電極材料、固体電解質、導電材料、誘電体などの研究開発を加速させます。
電池粉体材料のインピーダンス測定が可能
- 測定対象により、交流測定、直流測定の計測器を選択できる(固体電解質→交流測定、導電助剤→直流測定)
- 粉体の事前のペレット化、および金蒸着等の電極形成が不要に
- グローブボックス内に設置できるコンパクトサイズ
- 最大764 MPa(※)の高い加圧で安定測定
- 常温から80 C°まで、粉の温度をコントロールしながらインピーダンスを測定(開発中)
※電極径φ10 荷重60kN時
多角的分析を、効率的に行える
- 測定ソフトウェアは、IM3533、IM3536、RM3545接続時共通
- 測定ソフトウェアが、ナイキストプロットから全体抵抗 Ωを自動計算
- 導電率、体積抵抗率、イオン伝導度、誘電率、かさ密度、充填/空隙率などを算出
- グラフ化の項目は選択可能、多角的な分析ができる
システム概要
システム構成
測定部
データ分析の流れ
計測したインピーダンスのデータから全体抵抗を計算し、全体抵抗を元に導電率・体積抵抗率を算出します。
それらのデータを基に、任意の項目でグラフを作成できます。
グラフ化で選択できるx軸y軸
x軸 | プレス圧(MPa)、かさ密度(g/cm3)、充填率/空隙率()、温度(℃)(開発中) |
y軸 | インピーダンス(Ω)、体積抵抗率(Ωcm)、導電率(s/cm)、イオン伝導度(s/cm)、誘電率(F/m)、かさ密度(g/cm3) |
弊社にて測定した材料(随時追加)
弊社にて入手・測定実績のある材料です。
(測定対象が下記に限られるものではありません。測定対象の一例とご理解ください。)
分類 | 材料名 |
---|---|
正極合材 | NMC532 アセチレンブラック PVDF |
正極活物質 | NMC532 NMC633 NMC811 NCA LFP |
負極活物質 | LTO 黒鉛 SIO |
固体電解質 | LLZ LATP |
導電助剤 | CNT アセチレンブラック |
測定事例
事例1:酸化物系固体電解質の測定
粒径違いが、酸化物系固体電解質の電気特性にどのように影響するかを測定しました。
試料
種類 | 質量[g] |
---|---|
LLZ -1μm | 0.314 |
LLZ 1-10μm | 0.312 |
測定機器/方式
LCRメータ IM3536 / 交流抵抗測定(4Hz~8MHz)
測定条件
圧力狙い値[kN]:10, 20, 30, 40, 50, 60
試料:焼結/表面電極形成無し
ナイキストプロット
測定結果
計測したナイキストプロットのデータから、X軸との交点を全体抵抗と仮定しています。
x軸:プレス圧、y軸:かさ密度
- 粒径によらず、圧力の増加によるかさ密度の増加傾向は同じです。ただし、粒径が小さい方が、かさ密度が低いです。
x軸:プレス圧、y軸:体積抵抗率
- 粒径によって圧力による体積抵抗率の変化が異なる粒径が大きい方が、低下傾向が大きいです。
x軸:比表面積、y軸:体積抵抗率
- 粒径が小さい方が、同じかさ密度のときの、体積抵抗率が低いです。
事例2:活物質の測定
活物質の種類が違うことで、電気特性にどのような影響があるのかを調べました。
試料
種類 | 質量[g] |
---|---|
NMC532 | 0.303 |
NMC622 | 0.312 |
NMC811 | 0.304 |
測定機器/方式
LCRメータ IM3536 / 交流抵抗測定(4Hz~8MHz)
測定条件
圧力狙い値[kN]:10, 20, 30, 40, 50, 60
ナイキストプロット
測定結果
x軸:プレス圧、y軸:かさ密度
- 圧力の増加によるかさ密度の増加傾向は同じです。
x軸:プレス圧、y軸:体積抵抗率
x軸:かさ密度、y軸:体積抵抗率
- NMC811の体積抵抗率が低いことがわかります。
事例3:導電材料の選定のための測定
導電材料の選定のため、6種類の試料に対して直流抵抗測定を実施しました。
試料
メーカー | 種類 | BET比表面積[m2/g] | 質量[g] |
---|---|---|---|
A | KB | ND | 0.085 |
B | AB① | 130 | 0.08 |
B | AB② | 70 | 0.084 |
C | FB① | 1000 | 0.081 |
C | FB② | 230 | 0.190 |
D | FB | 60 | 0.082 |
KB:ケッチェンブラック
AB:アセチレンブラック
FB:ファーネスブラック
測定機器/方式
抵抗計 RM3545 / 直流抵抗測定
測定条件
圧力狙い値[kN]:10, 20, 30, 40, 50, 60
測定結果
x軸:プレス圧、y軸:かさ密度
- 同じ圧力におけるかさ密度の比較ができます
x軸:プレス圧、y軸:かさ密度
- メーカCの場合、同じ原料種でも体積抵抗率が異なることがわかります。
- 同じかさ密度(1.50)における体積抵抗率の比較ができます。
- ファーネスブラックの場合、メーカー(C, D)でも体積抵抗率が異なることがわかります。
x軸:比表面積、y軸:体積抵抗率
- 体積抵抗率と比表面積の関係から、2つは独立した指標であることがわかります。
※比表面積はソフトウェアでは算出しません
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