統合報告書

統合報告書2023

2023年統合報告書詳細版(6.7MB)
統合報告書内トップメッセージ抜粋


成長の源泉を「人」に据え、電気計測で業界のフロントランナーを目指す

変化に対し臨機応変に「最適解」を見いだすソリューションクリエイターとなる

私たちは今、「正解のない社会」を生きています。そして、HIOKIを取り巻く事業環境も大きく変わりつつあります。気候変動、エネルギー価格の高騰に加え、脱炭素社会の実現に向けた取り組みもますます加速させなければなりません。海外を訪れると、外部環境の変化とそこへの対応スピードの速さを実感し、日本の遅れに危機感も抱いています。

HIOKIは企業の研究開発や生産ラインを支える「産業のマザーツール」である電気計測器メーカーとして、社会に貢献してきました。これからはより複雑化する時代の変化に対応し、短期と中長期の双方を見据えて、成長戦略を描き出していく必要があります。グローバル視点で見れば、サステナビリティに関することなどは各国で方針も異なるため、国単位で違った施策を行うといった対応も避けられません。臨機応変に「最適解」を導き出す速さも必要となります。

そのためには、社員が自ら考え、動き、社会に新しい価値を提供する意識が大切です。そこで私が力を入れてきたのは、HIOKIの理念である「人間性の尊重」と「社会への貢献」に立ち戻ること、すなわち「理念ドリブン」な経営です。1986年にできたこの理念が、どのような思いでつくられたものなのかを振り返ると同時に、当時の経営陣に「自分が何を大切にしたいか」を尋ね、理念の原点は「それぞれが考える」ことだという結論に達しました。

HIOKIの成長の源泉は「人」です。2020年に発表した長期経営方針「ビジョン2030」では、“「測る」の先へ。”という言葉を掲げています。これには、新しい検査基準を創出するといった技術面だけではなく、HIOKIグループの全社員が「測る」の先で、「世界中のお客様にどんな価値を提供できるのか」を思考し行動し続ける人、すなわち「ソリューションクリエイター」になるべきとの思いが込められています。

実際に、新たな事業に挑戦するお客様が多いため、課題解決に向けた相談や問い合わせも増加しています。迅速に対応するには、全社の力を総動員する必要があります。社内でも部署の垣根を越えてお客様の課題を解決するために知恵を出し合うなど、協力して支援する文化が強まり、各所で感謝の言葉が増えるようになりました。このようHIOKIが一丸となり課題解決に注力することで、お客様との信頼関係は構築されます。製品をやみくもに販売したり、値引きしたりするのではなく、こうした姿勢を貫くことが結果として売上の向上にもつながるのです。

HIOKIでは、ソリューションクリエイターを目指す社員のために、さまざまな制度を設けています。2018年から始まった新しい人事制度は、職種変更や興味のあるプロジェクトへの参加、キャリアやパーパスを考える研修の受講などができるものにしました。また、2023年から2025年までの中期重点方針である「HI-CEO+(ハイ・シー・イー・オー・プラス)」(詳細はP32参照)を発表しました。ここでは「全社員がオーナーシップをもって変化を探し、変化に対応し、変化を機会として行動する」ことを掲げ、理念をもとにHIOKIを通して個人のパーパス「やりたい」「実現したい」「挑戦したい」「貢献したい」をかなえるための施策を実行しています。社員一人ひとりの自己実現に向け、選択の幅を広げて挑戦できる仕組みづくりを推進しています。

自立性を持ったソリューションクリエイターとして、グローバル市場での不可欠性を高めていきます。

「業界のフロントランナー」を目指し電気計測ソリューションで“不可欠な存在”に

HIOKIは現在、社会課題の解決と持続的な成長との両輪で、高収益企業を目指しています。具体的な目標としては、売上高営業利益率20%、海外売上高比率70%以上、自己資本当期純利益率(ROE)10%以上を掲げていますが、規模を追いかけるのではなく、価値を提供する企業として、必ずしも短期的な収益増が最終目標とは考えていません。

「ビジョン2030」では、10年後のありたい姿と、社会にどう貢献をするかを示しました。業界の先頭を走る「フロントランナー」として、「測る」技術を進化させ、脱炭素社会の実現に向けて挑戦する世界のお客様と共に、社会課題をどう解決させていくか、また新たな挑戦や価値を創出するためにどのような行動を重視しています。お客様のニーズを発見しながら、一方でHIOKIが貢献できる市場を新たに開拓していく。
この2軸で成長戦略を立て、「業界のフロントランナー」となることを目指します。

電気エネルギーが中心となった世の中において、HIOKIは太陽光発電、配電、電力の変換など、電気エネルギーをインフラとする、あらゆる分野でのソリューションの提供が可能です。さらに、新しい社会システムを構成する重要市場への投資も行っています。2023年5月には、インドネシアで開催された「第1回ASEAN電池・電気自動車技術会議」の企画・開催を支援しました。政府主導のコンソーシアムをはじめ、さまざまな団体が次世代の事業モデルに参画するなかで、「バッテリー計測といえばHIOKI」との認知を広めることが目的です。

単に製品を売るだけではなく、新たなテクノロジーを生み出そうとしている世界のお客様に対して、HIOKIにしか実現できない価値を提案する。そして「困った時はHIOKIに相談しよう」という“不可欠な存在”になることが重要なのです。そうすることで、業界で先頭を走る人たちと共に「フロントランナー」になることができます。まだ確立していないニッチな分野であれば、付加価値も高くなります。これがHIOKIの中長期における成長戦略の原理原則であり、グローバルな新市場でのビジネス開発の方向性です。

世界ではオープンイノベーションや協業も増えています。ドイツの自動車部品メーカー、ボッシュの子会社で車載ソフトウェア等を手がけるEATS(イータス)社との協業など、HIOKIも海外企業とのコラボレーションや関係強化を推進しています。コロナ禍の中ではオンラインでのやり取りが続きましたが、海外でのマーケティングにおいては、これが逆に素早い商品提供の実現につながりました。HIOKIは主要な国に販売会社があり、エンジニアも常駐しています。そして、各社員がオーナーシップを持って業務に取り組んでいます。そのため、現地でお客様の細かいご要望を聞き出し、お客様が必要とするタイミングで製品とサービスを提供できるのです。そのうえで、海外市場の適切な探索と迅速な意思決定を実行するため、新たに最高マーケティング責任者(CMO)を任命するといった組織構造の変革も行いました。これまでは受動的な提案も少なくはありませんでしたが、今後は自立性を持ってより能動的かつ積極的に、新しい価値提供をしていくことで、HIOKIの不可欠性と存在感を示していきます。

また、冒頭で申し上げた通り、世界の外部環境変化とそこへの対応スピードで、日本は遅れをとっています。しかし、巻き返すチャンスは必ずあります。その時に備え、国内でも問題意識を持って、対応を考えていきます。


At a Glance 数字で見るHIOKI


2023年統合報告書目次

About Us
HIOKI の理念 3P
創造と挑戦の歴史 4P
産業の脱炭素化に貢献する計測ソリューション 5P
At a Glance 6P

経営戦略(価値創造ストーリー)
TOP MESSAGE 7P
CFO MESSAGE 12P
HIOKI のイノベーション 14P
HIOKI のマーケティング 15P
HIOKIの人材戦略 16P

ビジョン2030の実現を目指す
HIOKIの価値創造ストーリー 17P
HIOKIの強みと経営戦略 18P
HIOKIのバリューチェーン 19P
DXの取り組み 20P
ビジョン2030 事業の方向性~あらゆる産業の脱炭素化および電動化シフトに貢献~ 21P
ビジョン2030 実現のための5つのイノベーション 23P

サステナビリティ経営
サステナビリティ推進担当MESSAGE 26P
TCFD提言への取り組み 28P
環境保全への貢献 29P
ステークホルダーとのコミュニケーションと取り組み 30P
役員一覧 33
コーポレート・ガバナンス 34P
社外取締役&社外監査役メッセージ 36P
リスクマネジメントとコンプライアンス 38P

Data
経営成績および財務分析(MD&A) 39P
財務情報(11年間の連結データ) 40P
非財務情報(社会性データ) 41P
株式の状況 42P
会社概要 43P


2022年から社会環境活動報告書を統合報告書へ移行しました。

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