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電気工事業の業務の適正化に関する法律
略して ” 電気工事業法 ”
ごあいさつ
本ページにお立ちよりいただき、誠にありがとうございます。
電気工事業を営むとき、絶縁抵抗計や接地抵抗計など、電気工事業法で定める器具(計測器)を備えなければいけない決まりになっている事はご存じかと思います。
ここでは、毎年春先からお問い合わせが急増する、電気工事業法で定める器具の機種選定についてのお手伝いが出来ればと、電気工事のプロの方々に好評で、これから電気工事業を始められる方にも、ぜひお使いいただきたい、オススメ最新計測器をご案内させていただきます。
現品を手に取ってご覧いただけないのが残念ですが、皆様のお役に立てれば幸いです。
ちょっと長くなるかもしれませんが、最後までお付き合いください。
よろしくお願い致します。
日置電機株式会社 フィールドメンテナンス担当
電気工事業法で定める器具(計測器)とは
備付器具明細表では、どんな器具を用意するようになっているでしょう。
一口に電気工事業登録といっても、登録電気工事業者、通知電気工事業者、みなし登録電気工事業者、みなし通知電気工事業者の4種類あるのはご存じのことかと思います。
登録に必要となる、備付器具(検査用の計測器)は、各営業所に備え付ける必要があります。
まず、備付器具明細書はお手元にあればご覧ください。器具名欄に書かれているのは、以下の7種類です。
(備付器具明細書みほん)
1.絶縁抵抗計
2.接地抵抗計
3.回路計であって抵抗および交流電圧を測定できる器具
4.低圧検電器
5.高圧検電器
6.継電器試験装置
7.絶縁耐力試験装置
一般用電気工作物に係る工事を行う場合は、上記の1~3の計測器を、自家用電気工作物に係る工事を行う場合は、上記1~7の計測を備える必要がございます。
ただし、6.継電器試験装置と、7.絶縁耐力試験装置については、所有せずとも他者から借り受け可能であれば、「他者から借用する」と記載し、別途、電気器具使用に関する取決書(電気器具貸与に関する承諾書)を作成し、借用者を明確にし、借用申し込みのあった場合、必要に応じて随時貸し出すことを承諾した旨を記載することが必要です。
備付器具明細書では、それぞれについて、製造事業者名、型式・製造番号、製造年、台数を、営業所ごとに記載する様式となっています。
また、ご質問の多い、製造番号、製造年が、どこをどう見ればいいのかを含め、ご説明させていだだきます。
そして、それぞれの計測器の紹介の後に、使い方のページへのリンクボタンをご用意しております。
1.絶縁抵抗計
選べないぐらい種類が豊富 それでも、迷ったらコレ!!
絶縁抵抗計 IR4052-51
パッと判定 一目でわかる! コンパレータ機能搭載の高速タイプ
● JIS認証の5レンジ絶縁抵抗計
● 安定した表示と高速測定、コンパレータ判定結果応答時間0.3秒
● 暗い現場での作業効率をアップする、高輝度白色LED照明
● パッと判定、一目で確認!コンパレータ機能を搭載(比較判定機能)
● 200 mAによる導通チェック機能
● AC電圧の他、電気自動車等に役立つDC電圧測定機能
オプションのワイヤレスアダプタ Z3210 を組み込むと・・・
● ワイヤレス化に対応!スマホやタブレットに測定値を転送可能に
● 測定データを無線でExcel® 帳票に直接転送入力可能に
絶縁抵抗計 IR4052-51 スイッチ付きリードセット L9788-11 付属
絶縁抵抗計 IR4052-91 IR4052-51 + ワイヤレスアダプタ Z3210 のセット
IR4052-XXシリーズの詳細(動画など)はコチラ [click]
絶縁抵抗計、まだまだあります。
アナログメグオームハイテスタ IR4032-11
3レンジアナログ絶縁抵抗計 125/250/500V
● JIS認証の3レンジ絶縁抵抗計
● 堅牢性への現場ニーズに応える耐衝撃設計、コンクリート上1mからの落下に耐えるドロッププルーフ
● 暗い現場での作業効率をアップする、高輝度LED照明メータ、LEDライト付きテストリード
● 確実に測定値を読み取ることができるシンプルなスケール
● より安全に試験を実施、活線警告赤色LED付き
アナログメグオームハイテスタ IR4032-11 スイッチ付きリードセットL9788-11付属
IR4032-11シリーズの詳細はコチラ [click]
絶縁抵抗計でもうひとつ。
太陽光パネルの保守メンテナンスを業務にされる方はコレを選ぶべし!
発電中の影響を受けずに 正確な絶縁抵抗値が測定できるんです。
パッと判定 一目でわかる! コンパレータ機能搭載
絶縁抵抗計 IR4055-11
● JIS認証の絶縁抵抗測定5レンジ搭載
● 測定データをBluetooth® 無線技術を使ってスマートフォンやタブレットに送信
● PVの絶縁抵抗を昼間でも安全、正確に測定
● PV専用ファンクション搭載、測定時間4秒
● 1000V対応PVシステムの開放電圧点検に電圧測定DC1000V搭載
● コンパレータ機能搭載
絶縁抵抗計 IR4055-11 Bluetooth®無線技術標準搭載
IR4055-11の詳細(動画など)はコチラ [click]
絶縁抵抗計の製造番号はどこにある?
製造番号は本体の裏面に張ってある、計9桁の数字により構成されています。
このうち、上位2桁が製造年、次の2桁が製造月を表しています。
例)製品 IR4052-50 製造番号:201149552の場合
→ 2020年11月製造のIR4052-50ということになります。
(製造日は特定できません)
絶縁抵抗計の場合、スイッチ付きプローブにも、製造番号が貼ってありますが、この場合の届け出でへの記載は不要です。
2.接地抵抗計
選ぶなら絶対にコレ! 現場に強い、防塵・防水性能と堅牢性、汚れても洗える国際保護等級 IP67
修理で帰ってくる接地抵抗計の故障原因のほとんどが、水濡れなんです。
内部基板が水を吸ってしまうと、乾燥させてもいつか絶縁不良となり、使えなくなります。
したがって基板交換修理となるわけです。修理期間は約2週間。その間、接地抵抗の計測ができなくなります。
しかし、ココでオススメするFT6031-50。なんと、じゃぶじゃぶ洗えます。
現場に強い、防塵・防水性能に優れたボディ
● 1台でA種からD種接地抵抗測定までカバー
● 優れた耐ノイズ性能
● 粉塵が中に入らない/浸水しない国際保護等級 IP67
● 1台でA種からD種接地抵抗測定までカバー
● 0Ω〜2000Ωのワイドな測定範囲
● 作業時間を大幅短縮!補助接地棒とコード巻取器を付属
● ワイヤレス化に対応!スマホやタブレットに測定値を転送 (オプション:ワイヤレスアダプタ Z3210 装着時)
● 測定データを無線でExcel® 帳票に直接転送入力 (ワイヤレスアダプタ Z3210 装着時)
接地抵抗計 FT6031-50 ワイヤレスアダプタ Z3210 付属なし
接地抵抗計 FT6031-90 ワイヤレスアダプタ Z3210 付属あり
FT6031-XXシリーズの詳細(動画など)はコチラ [click]
接地抵抗計の製造番号はどこにある?
接地抵抗計FT6031-50はプロテクターを外した本体手前側面にも貼ってありますが、本体を落下などから守るためのプロテクターなので、外すのにちょっとコツが必要です。
そこで考えたのがソフトに製造番号を盛り込むこと。
意外と知られていないのですが、実は、プロテクターを外さなくても、本体のボタン操作で、表示画面を使って、確認する事ができるようになっています。(取扱説明書にはちゃんと書いてあります)
例)製品 FT6031-50 製造番号:200641846の場合
→ 2020年06月製造のFT6031-50ということになります。
(製造日は特定できません)
1.本体操作で表示する方法 [click]
2.プロテクターを外して確認する方法(動画)[click]
3.回路計であって抵抗および交流電圧を測定できる器具
回路計とは、別の呼び方で言うと、マルチメータとかテスタの事
抵抗と交流電圧が測定できればいいのですが、本当は用途によって、選んでいただきたい。
ここでは、電工モデルとしてオススメしている、2機種をご紹介します。
現場でのトラブル解析と作業効率を大幅改善
● 現場でのトラブル解析に貢献
● 作業効率アップ!デジタル管理で測定作業を省力(Excel®直接入力機能)
● テストリードの誤挿入を防止し、安全安心(端子シャッター)
● テストリードとキャップを一体化
● 高い防じん防水性能(国際規格IP54対応)
デジタルマルチメータ DT4261 ワイヤレスアダプタ Z3210 付属なし
デジタルマルチメータ DT4261-90 ワイヤレスアダプタ Z3210 付属あり
DT4261シリーズの詳細(動画など)はコチラ [click]
電工現場向けポケットテスター
世界初の電圧入力保護機能付き安全テスター
● 安全性が高く、かつコンパクトで軽量設計
● 抵抗レンジに誤って電圧を入力しても、漏電ブレーカの誤遮断やアークの発生による事故を防止
● 抵抗レンジ、検電機能搭載でより便利な4223
● 1mの落下に耐える堅牢設計
● テストリードを本体に巻き付けられるので、毎日の仕事に重宝します
● DC V基本確度±0.5%、AC Vのf特40〜1kHzの標準タイプ
● ローパスフィルタで高調波カット (インバータの基本波成分測定)
● −10℃〜+65℃の広い使用温度範囲
● 表示バックライト
デジタルマルチメータ DT4223 抵抗測定搭載の電工用
DT4223シリーズの詳細(動画など)はコチラ [click]
※ あくまで回路計である事が前提で、一部の都道府県の申請書には、回路計の説明で、「抵抗及び交流電圧を測定できるもの。クランプ型電流電圧計ではなくテスターであること。」と、明記されている場合があります。
回路計の製造番号はどこにある?
製造番号は本体の裏面に張ってありますが、絶縁抵抗計や接地抵抗計と違い、製造番号のサイズは小さくなり、9桁の数字とQRコードにより構成されています。
このうち、上位2桁が製造年、次の2桁が製造月を表しています。
例)製品 DT4261 製造番号:210814628の場合
→ 2021年08月製造のDT4261ということになります。
(製造日は特定できません)
例)製品 DT4223 製造番号:130431229の場合
→ 2013年04月製造のDT4223ということになります。
(製造日は特定できません)
4.低圧検電器
大人気 ポケットサイズの低圧検電器
多くの電気工事のプロが選ぶ検電器はコレだ!
● 動作電圧範囲 AC40~600V
● 感度調整機能付き(調整可能範囲AC40〜80V)、最適な感度で検電
● 3481は手元を照らせる白色LEDライト付き
● 電池消耗を表示、先端が緑色に点灯していれば電池電圧OK
● ストラップ穴に携帯ストラップを付けて落下防止
検電器 3481 LEDライト付き
3481の詳細(動画など)はコチラ [click]
低圧検電器の製造番号はどこにある?
低圧検電器の製造番号は、今までの9桁の数字ではなく、背面クリップ部の隣に書いてある5つの文字列です。
数字の最初の4桁が製造年月となります。
例)製品 3481 製造番号:1909Eの場合
→ 2019年09月製造の3481ということになります。
(製造日は特定できません)
5.高圧検電器
6.継電器試験装置
7.絶縁耐力試験装置
高圧検電器・継電器試験装置・絶縁耐力試験装置
残念ながら、日置電機のラインナップにこの3機種はございません。
新技術情報
ワイヤレス化に対応。無線通信機能でさらに便利に
ワイヤレスアダプター Z3210
2020年7月。ワイヤレスアダプタ Z3210を世界同時発売しました。
この製品は単体で使うためのものではなく、Z3210に対応した計測器に組み込む事で、その計測器をBluetooth® 通信に対応させる事ができ、専用無償アプリGENNECT Crossを使って、スマホやタブレットに測定値を転送、現場写真や図面などを用いたレポートを素早く作成する事ができます。また、昨年末のソフト改修で、現場測定器のデータを、携帯端末を経由して、クラウドに飛ばす事が可能となっています。
さらに、そのアプリを使う事で、電流や電圧の高調波解析が可能となり、電源系統などのトラブル解析に役立ちます。
Z3210の詳細(動画など)はコチラ [click]
GENNECT Crossの詳細(動画など)はコチラ [click]
絶縁抵抗計に組み込んだ時の、一押しポイントはココ!
高速表示と無線記録でパパッと検査完了
測定ポイントの多い絶縁計測。HIOKIの絶縁抵抗計は測定値表示が速く、リードを当てるとすぐに判定するため、パッパッと導通チェックのように次々と測定ができます。
測定値をホールドしたデータは、Bluetooth®無線技術でスマートフォンやタブレットにすぐに転送されます。
ホールドするだけでデータが記録できるので、手書き記録やパソコンへの転記作業が不要です。
超簡単!
配電盤の写真を撮って測定値を配置するだけ
太陽光発電所や、電気室の年次点検で、各ブレーカーで絶縁抵抗を測定しますよね。現場で測定する時間はかかりませんが、報告書を作成するまでの全工程を考えると、相当な時間が費やされます。GENNECT Crossの「写真/図面測定」機能を使えば、現場写真を利用した報告書を作成することができます。
具体的に次の手順でこの機能を使用します。
- 配電盤の写真を撮る
- 測定したいブレーカーの相線をタップする
- 絶縁抵抗計で絶縁抵抗を測定し、Bluetooth®通信で測定値を転送する
- 写真上に測定値が置かれる
- 2.〜4.を繰り返す
- 画像ファイルまたはPDF報告書を作成する
報告書のサンプルはコチラ [click]
※ 報告書の社名ロゴは簡単に変更可能です
※ 報告書の表紙に、提出先社名等の表記が可能です
HIOKIの計測技術「はかる」は社会の安全を守り、
豊かな未来に変えてゆきます。
HIOKIの測る技術は、プラントやインフラ、ビル・工場の保守現場で使用され、安全な暮らしづくりに貢献しています。
また、自動車・新エネルギーをはじめとする次世代技術の開発や、高品質かつ低コストなものづくりを支えています。